豊橋技術科学大学 情報・知能工学系

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研究分野と就職・進学について

研究分野について

 

情報・知能工学系では、計算機を核とする高度情報化・知的社会のインフラを支える基盤技術、例えば、アルゴリズムや計算理論を含むソフトウェア技術、組込みを含むコンピュータの構築技術、インターネットの利用技術、マルチメディア情報処理、ヒューマン・インタフェース技術、生体情報処理メカニズムの解明、生命・自然・社会の知のモデル化、先端的な大規模ソフトウェア・システム構築技術など、基盤技術から応用技術まで幅広い情報処理技術全般の教育・研究を任務としています。

情報・知能工学系の教員の研究分野は、このような幅広い学問分野の教育・研究をカバーするように「計算機数理科学」「データ情報学」「ヒューマン・ブレイン情報学」「メディア・ロボット情報学」から成ります。これらの分野は互いに密接に関連しており、IT・ICT やAI 技術の進化に合わせてダイナミックに対応可能な組織構成となっています。

「計算機数理科学」分野(Computer & Mathematical Sciences)
  • 離散最適化の手法ならびにアルゴリズム全般、高信頼化・高速化・省電力化のための計算機アーキテクチャ、並列分散処理・組込みシステム、ソフトウェア、プログラミング法、語学学習支援システムについて研究しています。
  • 情報セキュリティ、特に公開鍵暗号技術と暗号プロトコルの研究開発や、柔軟なシステムの設計原理をめざしたエージェント技術、群知能、複雑系情報科学、免疫生命情報学、バイオインテリジェンスの研究を行っています。
  • 並列計算機と分子および量子シミュレーションに基づくバイオ・ナノマテリアル理論設計、類似性の概念を積極的に活用した医薬品探索技術、薬物構造データマイニング技法の開発と知識発見などの研究を行っています。
「データ情報学」分野(Data Informatics)
  • インターネット上に日々爆発的に蓄積されるビッグデータを知的に処理するための基盤として機械学習を研究しています。
  • ビッグデータを基盤に未来を切り拓く技術である、音声・自然言語処理、機械翻訳、および、テキスト・マルチメディアデータを対象とする検索やマイニン
    グ等に研究を展開しています。
「ヒューマン・ブレイン情報学」分野(Human & Brain Informatics)
  • ヒトや動物の認知行動について電気生理的測定や脳機能計測、心理物理実験を行い、脳と心と身体をつなぐ情報処理のしくみを視聴覚から社会的認知・コミュニケーションの問題にわたって解明します。
  • 脳情報処理について計算理論研究やモデリング、シミュレーションを行い、情報工学的理解の深化とそれに基づく革新的技術の創出を行います。
  • 実験と計算から得られた脳情報処理についての先端的知見を適用して、脳機械インタフェースやバーチャルリアリティなど、脳工学の高度化を行います。
「メディア・ロボット情報学」分野(Media Informatics & Robotics)
  • 自ら環境を認識し行動する自律知能ロボット、人とロボットのコミュニケーション、社会的関係の形成に向けた社会的・関係論的ロボティクス等の、次世代ロボット技術を研究しています。
  • ユビキタスコミュニケーション社会を見据えた環境センシングと人の行動・認知モデルに基づく、産業活動/医療福祉/日常生活を支えるシステムの基盤・応用技術の研究を行っています。
  • 画像や音声等のマルチメディアデータの先進的な解析・加工技術と伝送・表示技術に基づく、仮想と現実を融合させるヒューマンインタフェース技術の研究開発を行っています。

 

 

就職や進学について

 

就職に関して、情報・知能工学分野は、様々な分野のなかでも企業からの求人が特に多く、また、多種多様な業種をカバーするという点で魅力的と言えます。これは、IT・ICT やAI 技術が社会を支える基盤技術になってきたことだけでなく、リーダーシップを有し、グローバル、かつ長期的な視点から、柔軟な発想で情報基幹システムを支える有能な人材が今後も多様な分野で必要とされていることを意味します。

また、博士前期課程において技術的専門性を極めたのちに、博士後期課程に進学し、国際的な視点と独創性を兼ね備え、リーダーシップを発揮できる高度上級技術者・研究者を目指す道も用意されています。先端技術の高度化・融合化やますますグローバル化する社会に対応するため、高い専門性に加え幅広い視野・見識を持ち、情報・知能工学分野で新しい時代を切り拓く創造的・指導的人材が求められています。

本学の情報・知能工学課程・専攻で多くの情報技術を意欲的に吸収し、社会の第一線で活躍したい皆さんを大いに歓迎します。